髪質改善トリートメントってどのような内容なの?
酸熱トリートメントっていうのも聞くのだけど…?
それに、カラーしてるけど一緒にして大丈夫なのかな?
そこで本記事では、次のことをお伝えします。
- 髪質改善トリートメントの種類や内容
- 酸熱トリートメントについて
- カラーやパーマなどの施術が髪質改善トリートメントと併用可能かどうか?
という僕は美容師歴14年のフリーランス美容師で、美容業界において名誉と権威ある称号”ヘアケアマイスター”取得中です。
本記事を読めば髪質改善トリートメントについてわかり、美容室で髪質改善トリートメントをする時に”なんとなく“がわかるようになるはずです。
5分くらいで読めると思うのでぜひ、最後まで読んでください。それではよろしくおねがいします。
髪質改善トリートメントについて
髪質改善とは、髪の毛の手触りや見た目を改善するために行う施術または行為のことです。
髪質改善とはどうゆう意味?髪質改善が何か知りたければこちらの記事でまとめているので、気になればポチしてください。
髪質改善トリートメントの種類や効果の違い
髪質改善トリートメントと呼ばれるトリートメントは大きく分けて3つの種類があります。
髪質改善トリートメント
- 酸熱トリートメント
- 水素トリートメント
- システムトリートメント
- 酸熱トリートメント・・・・・・「髪質改善トリートメント」と呼ばれるトリートメントの多くが酸熱トリートメントの事です。髪内部に新たな結合を作り出してくれるので、髪内部をしっかりと補強し健康的な髪に近づけてくれます。酸と熱の力を利用し、広がりやうねりでまとまらない髪をまとまりやすくしてくれます。
- 水素トリートメント・・・髪や頭皮に水素を浸透させることで、美しい髪を手軽に手に入れることができ、特に乾燥を防いでくれるトリートメントです。水素のパワーで髪や頭皮を健康に保ち、髪をしっとりとした質感にしてくれます。抗酸化作用が非常に高いため、髪や頭皮のダメージを修復し、健やかな状態を保つことができます。
- システムトリートメント・・・複数回重ねてつける、あるいは複数のものを段階的につけていくサロントリートメントです。複数のトリートメントをつけていく事で、髪の内部から補修しハリとコシを与えることでツヤのある美しい髪にしてくれます。ケラチン、ヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸、CMCなどの髪に必要な成分を組み合わせてやっていきます。
髪質改善トリートメント施術の持続期間
- 酸熱トリートメント・・・「0.5ヶ月〜2ヶ月」 表面をコーティングするのではなく、ダメージ部分を埋めて髪の中に新しい結合を作り出し、髪を強化するので効果が長続きしやすいです。ただ髪のダメージが強いと数週間程度で落ちてしまうこともあります。ただ計画的に続けていく事で持ちと仕上がりがどんどん良くなっていくのも酸熱トリートメントの特徴です。
- 水素トリートメント・・・「2〜3週間」 水素を使用することで、髪や頭皮に潤いや栄養を与え、健やかで美しい髪を作ることができます。続けていく事で徐々に効果を発揮するタイプのトリートメントです。水素は髪や頭皮の細胞を活性化させ、血行を促進するため、髪の成長を促進する効果があり、酸熱トリートメントと同じように計画的に行っていくことで健やかな状態を保つことができます。
- システムトリートメント・・・通常のトリートメントと比べるとトリートメントの効果の持続性や深い補修効果があります。通常のトリートメントは、髪の表面に塗布され、一時的な保湿効果や髪のなめらかさを。システムトリートメントは、髪の内部に浸透し、ダメージを補修し、髪にハリとコシを与えることができます。
髪質改善トリートメントの料金の相場
美容サービスの中でよく検索される髪質改善メニューの値段相場を下記にまとめてみました。
髪質改善トリートメントの多くは酸熱トリートメント
髪質改善トリートメントとしてメニューにしている美容院の多くが「酸熱トリートメント」と呼ばれるトリートメントを使用していて、今現在の髪質改善トリートメントのベーシックになっています。
酸熱トリートメントである定義
- 毛髪に塗布するトリートメントに酸の成分が入っている事
- 美容師が行う施術に熱処理を加えるという工程が入る事
そして、酸熱トリートメントにも種類があり特に多いのがグリオキシル酸を主成分とするものです。
ちなみに、
- グリオキシル酸を主成分とするもの
- レブリン酸を主成分とするもの
- サリチル酸を主成分とするもの
など様々な種類があります。
酸熱トリートメントは髪にどんなことが起こる?
酸熱トリートメントは従来のトリートメントにもある髪への栄養補給キューティクルの保護や保湿の効果にプラスして、髪の中に新しい結合を作り出し、髪質をコントロールする効果があります。グリオキシル酸を主成分とした薬剤を髪に塗り、熱を加えることで新しい結合を生みだし、髪が傷んだ時にできるダメージホールを埋め、ツヤのある髪にしてくれます。
ダメージした髪は髪の中の栄養分が抜けダメージホールという空間が出来ている状態です。このダメージホールが多いと傷みが進行してしまいます。湿気を吸いやすくなり、うねり、広がり、まとまりづらくなります。
そして、今までのトリートメントはこの穴を栄養分で埋めるだけでした。ですが、酸熱トリートメントはグリオキシル酸が髪の細胞レベルに働きかけ、髪のケラチンタンパク質・繊維質を整えてくれます。グリオキシル酸と熱による脱水で、新たなイミノ結合が生まれ髪の内部を強固にしていきます。
簡単にまとめると、
- 健康な髪の状態に近づける
- 毛髪の補強
- うねりや広がりが落ち着く
などの他のトリートメントにはない効果があります。
酸熱トリートメントでクセは伸びない
今までのトリートメントと比べるとその効果の高さから、縮毛矯正と同じ効果があると勘違いされやすく、マーケティングの部分で目を引く言葉で使われていますし、メリットしか言わない美容師さんも残念ながらたくさんいます。
酸熱トリートメントを使った髪質改善トリートメントは髪の広がりやうねりが落ち着き、収めてくれますが、あくまでも落ち着けるだけです。ダメージホールを埋めて髪質を改善するものなので、完全なストレートヘアになる訳ではありませんが、うねりが気持ち緩やかになり栄養補給もしているので毛先がまとまりやすくしっとりします。縮毛矯正やストレートパーマのようにくせ毛を矯正しきれないケースがあることをきちんと理解しておくことが大事です。
髪質改善トリートメントで髪のうねりや広がりが落ち着く効果があるのは、髪が傷んで栄養分が抜けてしまっているダメージホールに新しくイミノ結合を作り出すからです。
「弱酸性」の酸熱トリートメントならカラーと施術併用OK?
カラーとの施術併用するなら、弱酸性の酸熱トリートメントがおすすめです。
一般的な酸熱トリートメントは強酸性、カラー剤はアルカリ性と真逆の性質を持っています。酸熱トリートメントがカラー剤の色素を溶かしボロボロにする為、色落ちが起きてしまい、そのため酸熱トリートメントとヘアカラーは相性が悪いということです。
酸熱トリートメント(強酸性)のデメリット
- カラーが色落ちする
- 髪が硬くなりやすい
- 過収斂を起こし髪が大きくダメージする
※過収斂(かしゅうれん)→(髪が引き締まりすぎる事)
などの問題やリスクがあります。
ヘアカラーと酸熱トリートメントをするなら、髪への負担が大きく抑えられる弱酸性の酸熱トリートメントをするのがおすすめです。
髪質改善(酸熱)トリートメントの注意点
施術後の髪質改善トリートメントの頻度
髪の状態や髪質によって個人差はかなり出てきてしまいますが、約1〜2ヶ月ほど効果が持続します。
ただ髪のダメージが大きいと数週間で効果がなくなったり、何回か繰り返さないと効果がはっきり出ない事もあるので、気になる方は美容師さんに目安を確認するのがおすすめです。
また髪質改善トリートメントの持ちを長持ちさせたいなら効果が完全に切れる前に、髪質改善トリートメントを再度施術してもらう。(1ヶ月〜1ヶ月半おきくらい)
効果が完全になくなる前に繰り返す事で仕上がりと持ちが向上するのも、髪質改善トリートメントの大きな特徴の1つです。
失敗しないためにもデメリットも知ろう
トリートメントの注意点としては
- 使用するトリートメント剤、美容師さんの技術力で仕上がりに大きな差が出てしまう。
- 失敗して髪をダメージさせるとチリチリになる。
- 髪が硬くなってしまうので出来る回数に制限がある。
- ヘアカラーが色落ちしてしまう。
- また使用するメーカーの髪質改善トリートメントによってはトリートメント剤の「強酸」によって髪が過収斂(かしゅうれん)を起こし、髪が硬くなる。
※過収斂(かしゅうれん)→髪が引き締まり過ぎてしまう事。(雑巾を固く絞る様なイメージ)
などが挙げられます。
使用するトリートメント剤や施術する美容師さんによって、かなり仕上がりや満足度が変わる施術なので失敗しないためにも美容院選びはしっかりと行いましょう!
髪質改善トリートメント後の髪に合ったシャンプー&トリートメント選び
シャンプーは髪質改善で1番重要なヘアケアです。シャンプーを疎かにしてしまうと髪を痛みつけてボロボロになってしまいます。髪質改善した髪にとってシャンプーで髪を痛めないようにすることはすごく重要なことです。
出来るだけお安く収めたい方でも、シャンプーは必ずダメージレス、高補修、高保湿なシャンプーを使うことがおススメです。
そして、洗い流すトリートメントを選ぶ時は、シャンプーと同じシリーズのものを使うのがおススメです。成分バランスや効果はシャンプー・トリートメントの2つで1組として商品設計されているので、一緒に使う事がそのシャンプートリートメントの効果をしっかりと引き出してくれます。
KERASTASE(ケラスターゼ)やAujua(オージュア)など、髪の毛の質や状態によって選べるのでオススメです。
“なんとなく”を分かった!にすれば美髪になれる話
以上が、髪質改善(酸熱)トリートメントのでした。
実際に、お客様にお話しして分かった状態で髪質改善トリートメントやってもらい、継続&ホームケアしてもらうのと、”なんとなく“でやってもらい継続してもらうのとでは、こんなにも違うのか!?と感じる事がめっちゃあります。
なんとなくやってもキレイになる人も実際いますが、ある程度の理解があった方が断然変わります。
大切なのは「自分の髪に合っているメニュー」を選び、適切に施術してもらう事です。それを見極めてくれる素敵な美容師さんに出会うことも重要です。
ただ、素敵な美容師さんに出会うためには、自分の髪に何が起きているかを知る事も重要なんではないかと思います。
あなたが思う素敵な美容師さんとは?
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